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音ゲーとVたまにその他

EZ2ONのアーリーアクセスが開始された

何と懐かしのDmyoさんの絵まで・・・古のオタクとしては大歓喜

知る人ぞ知る名(迷)作オンライン音ゲーことEZ2ONが、この度なんとSteamで登場。
EZ2シリーズといえば、ゲームセンター向けにアーケード版であるEZ2AC(旧Ez2dj)が韓国をはじめとした世界各国で稼働しているが(※1)、本作はそのオンライン版となる。

※1・・・基本は韓国国内のみだが、日本のWGCをはじめとして諸外国での稼働事例も少なからずある

過去にも韓国国内向けに何度かリリースされていたゲームではあるが、K○○Nをはじめとした多くの制約があり、海外のプレイヤーがプレーするのは非常に困難であった。
今回、Steamで登場した事により、より気軽にプレーし易くなった。
本稿では、アーリーアクセス(EA)版をプレーした所感を記していく。

このゲームを買ってはいけない

今時点でこのゲームを買ってはいけない人は
安定性のあるゲームを遊びたい人 ※そもそもまだEA
・韓国音ゲーの楽曲に興味がない人
・判定の甘くないゲームが好きではない人
キー音のあるゲームが好きではない人
である。

このゲームを買うべき人

個人的な主観も入るが、このゲームを買うべき人は
RESPECT Vのキー配列/システムに嫌気がさして来た人
音ゲーにキー音が必要と感じる人
スコア詰めに快感を感じる人
・ストイックな音ゲーをプレーしたい人
・EZ2シリーズの楽曲が好きな人
・神威が好きな人(遊べます)
・新しい音ゲーを遊んでみたい人
である。

モードについて

本ゲームでは、次の4モードで構成されている。
4K STANDARD
5K STANDARD
6K STANDARD
8K STANDARD

キーの構成としてはDJMAX RESPECTと同一であるが、SIDE TRACK等の特異なレーンは無く、IIDX等と同じく表示されているレーン数以上にノートが降ってくる事が無い。
それ故に、各キーで完全固定運指を組みやすいという特徴もある。

8Kについてはレーン数も多くキー配置に苦慮しやすいと思われるが、両端2レーンについてはいわゆるスクラッチ/ペダル相当の配置となっており、鍵盤については真ん中6レーンに集中しやすい。
そのため、8Kというよりは6+2Kという感覚でキーコンフィグをすると良いだろう。

なお、参考までに筆者のキーコンフィグを記載しておく。
4K・・・デフォルト(D,F,J,K)
5K・・・S,D,F/SPACE,J,K ※DJMAX ONLINE時代のキー配置を踏襲。3鍵は2キー割り当て可能
6K・・・デフォルト(S,D,F,J,K,L)
8K・・・S,D,F,SPACE,J,K,L,/ ※BMSのキー配置を踏襲 O2Jam配列ベース

プレー感について

色んな人が気になるこの点については、次に挙げる点を中心に記していく。

必要スペックについて

DJMAX RESPECT Vよりは要求スペック低い

ただし、それなりのスペックは必要で、少なくともHD本体のLR2やorajaが快適にあそべる環境は必須。
ryzen5 pro 2400GE, 16GB RAMあれば1080pでもそこそこ動く(録画するなら720pに下げた方がいいが)
CPUよりはGPUの方が重要なゲームになるので、出来ればグラボを刺したほうがよい。少なくともGTX750Tiぐらいあれば十分だと思われる。

なお、本ゲームは高リフレッシュレートに対応しており、最大300Hz。
ゲーミングモニターを導入されている場合は、是非活用してみる事をお勧めする。(筆者は環境が無いため60Hzで戦うが・・・)

ゲージ/判定について

旧来のEZ2ONよりは甘い ※Sudden Deathを除く
現行のEZ2ACシリーズに近い+BPMに依らず均一な判定感。各モードの神威 SHDでトリルの餡蜜が可能である、と言えば伝わりやすい。(旧来のEZ2ON REBOOTでは餡蜜不可な判定幅だった)
判定感としてはLR2のEASY判定より若干厳しいぐらいで、比較的甘目の判定である。

よりかみ砕いて表現すると、「スコアは取りやすいが理論値ゲーではない」という事である。
一方、コンボ加点も特にないかなり少ないため、純粋にスコア力で殴るゲームとなる。

また、いわゆるBADハマり/空POORの概念もないため、若干雑なプレーも許容されるのは嬉しいポイントである。

 

※2021/07/09:コンボ加点に関する表記を修正(実際はコンボ数分の加点がある)

オプション設定について

ハイスピード

なんとBPM依存ではなく一律固定である。
(ただしソフランはするので、B.O.WやBlack Industryをプレーされる際は注意)

譜面オプション

EA版ではミラー/ランダム等を使用する事が出来ず、正規譜面のみで戦う必要がある。
以前のEZ2ONではアイテムという形で購入する必要があったが、本作では(おそらく)そういった制約もなく利用可能になるものと思われる。

スキン関連

REBOOT:R用のスキンをはじめとして、旧来のスキンも一式使用出来るようになっている。
ノートスキンも平型/円形と充実しており、各ユーザの嗜好に応じて設定しやすい。
筆者はサークルノートを使用。

BGA

本ゲームと元となるEZ2ACは基板の制約もあり640x480の解像度で動いており、BGAも近代のゲームと比較するとどうしても画質の粗さが気になっていた。
そんなマイナス要素を本ゲームでは徹底的に潰しにきており、旧曲のBGAも軒並みHDリマスター化する程の力の入れ様。
昔の楽曲ですらAC実機と見違えるほど綺麗になっている。

2001年にリリースされた楽曲もこの通り。

ロード時間

EA開始直後はまるでBErAの全曲コマンド投入時/EVOLVE(Win98)を彷彿とさせるようなロード時間の長さに思わず涙を禁じえないほどだった(軽くても10秒~かかっていた)
が、3/20未明に展開されたパッチで劇的に改善。
3/21時点ではRESPECT Vをも凌ぐロードの早さを見せており、快適に遊べる状態となっている。

バグ

EA開始直後である事もあり、多数のバグがある。
例を挙げると、キー音が正常に再生されなかったり、選曲中にクラッシュしたりなど、まだまだ安定性に欠ける状態である。
この点は公式Discordでも盛んに報告されており、現在進行形でバグフィックスが進められている。

楽曲について

EA版の初期曲として、EZ2ON REBOOTで収録されていた楽曲についてはほぼ網羅されている。
それに加えて、Sabin Sound Star/Tonesphere/CHUNITUM/PIU INFINITY等各種音ゲーで人気を博しているFiniteも収録されている。

が、新しめの楽曲については、FINAL EXでも収録されているThe Last Page/Enter the Beginning(※2)ぐらいで、トレンドに沿った楽曲はほぼ皆無な状態である。
EA版現在のラインナップは韓国音ゲー(またはEZ2シリーズ)が好きな人向けで、純粋な新規層に対しては訴求しにくい。

なお、EA版現在では、全楽曲にキー音が存在している。

※2・・・アーティスト本人のチャンネルでBGA公開中(原作のFINAL:EXベース)

所感

EA版リリース遅延/多数のバグなどで批判も集まっているゲームだが、その分本作に対する注目の大きさは計り知れない。
一方、クオリティの高い楽曲/BGAがより洗礼された状態で収録されており、開発陣がこのゲームに対してかけている想いの強さを感じる場面も多かった。

今のところは、とりあえず各モードで譜面が遊べるようになった状態だが、これからどんどん様々な機能が追加されていく事だろう。
EA版でも本格派音ゲーとしては十分に楽しめるため、迷っている方は是非購入される事をおすすめしたい。
まだバグフィックスに奔走している状態ではあるが、買い切り音ゲーとしては大ボリュームであり、今時点でも価格以上の価値がある事は間違いないと断言したい。

ということで筆者はしばらくEZ2ONを遊び倒したいと思います・・・。